例年なら盛漁期を迎えて大量に出回っているはずのサンマが、今年は不漁で高値となっている。スーパーなどでは特売ができず販売が低迷。身近な秋の味覚が食卓から遠のいている。
 7月上旬に北海道沖で解禁された今年のサンマ漁はスタート直後から不振が続き、フル操業体制になった8月下旬以降も漁獲は昨年を大幅に下回っている。9月1日から19日までの全国の合計水揚げ量は約1万5000トンで、前年同時期の4割程度。北海道の漁業関係者は「外国漁船が増えたせいか、日本近海では今までになく魚影が薄い」と嘆く。
 不漁を受けて、東京・築地市場(中央区)の9月中旬の卸値は、主力の150グラムサイズが1キロ当たり500〜900円と昨年のほぼ倍値。スーパー各社はこの時期、1匹当たり100円前後で特売するのが恒例だったが、首都圏の今月中旬の店頭価格は170円前後で高止まる。やや大きめだと400円を超えることもある。
 魚体が小さいのも今年の特徴で「小ぶりで割高では消費者の反応も鈍い」と小売り関係者はため息を漏らす。
 サンマ漁はこれから中盤に入り、漁場は三陸沖などに南下する。日本船の独壇場となる海域だけに、卸や小売り関係者からは「漁獲が回復して供給が増えてほしい」と期待を寄せている。